5月に詠んだ短歌をまとめておく。既にこのブログに公開した歌が3首、そうでないものが3首で、計6首。御感想を頂けると嬉しい。
夏雲
たをやかな風にゆらいだ薔薇の色はすでにかわいてゐるはつなつの
夏痩せた身体は風にはこばれて鳥居をくぐれば新しい街
はるかなる道はるかなる夏雲にちひさく息を吹きかけてみる
バスケットゴールの網は朽ち果ててひとところ光のあたる場所
塀の高さに薔薇たち上がり一寸(ちよつと)だけ背伸びをしても手は届かない
窓際に金魚を飼ひて暮らしゐるあなたへ送る絵はがきのねこ
たをやかな風にゆらいだ薔薇の色はすでにかわいてゐるはつなつの (不安定な詠い方の習作のような気がします)塀の高さに薔薇たち上がり一寸ちよつとだけ背伸びをしても手は届かない (もう少しで届くのだが届かない、あのじれったい気持ちが現れています)窓際に金魚を飼ひて暮らしゐるあなたへ送る絵はがきのねこ (漱石が金魚を飼っていたのかは知らないけれど、猫の絵葉書を書いているのは、やっぱり漱石みたいです)蒸し暑き折、ご自愛のほど祈ります。/E
夏痩せた身体は風にはこばれて鳥居をくぐれば新しい街なにか不思議な霊があるような歌ですね。この場所を京都の岩倉のように感じます、そこで見た鳥居。鳥居をくぐって秋の街に行ったら味覚も恋愛も神託もいいものがきっとあるでしょう。
>HaraTetsuya1さん「不安定な詠い方の習作」、いわれてみるとその短歌にぴったりな表現のような気がします。歌全体の収まりの悪さがかなり気になるんですけど、今の段階ではこれ以上改善できないのでこのかたちで発表してみた感じです。薔薇の花が付いている高さには幅があって面白いですよね。絵葉書の歌も「習作」的な感じですね。こういうタイプの短歌をもっと上手く詠めるようになれるといいんですけど。
>小川良秀さんその歌はある歌会に出したときには「歌の重心が分散していてどこを中心に読めば良いのかわからない」との評を頂いたんですけど、動機としては「鳥居」から作ったものなので、個人的には鳥居に注目して頂けて嬉しいです(作者の意思で作品の内容を制限できるものではないですが)。岩倉読み、面白いですね。あそこにも魅力的な鳥居があることを思い出しました。
たをやかな風にゆらいだ薔薇の色はすでにかわいてゐるはつなつの
返信削除(不安定な詠い方の習作のような気がします)
塀の高さに薔薇たち上がり一寸ちよつとだけ背伸びをしても手は届かない
(もう少しで届くのだが届かない、あのじれったい気持ちが現れています)
窓際に金魚を飼ひて暮らしゐるあなたへ送る絵はがきのねこ
(漱石が金魚を飼っていたのかは知らないけれど、猫の絵葉書を書いているのは、やっぱり漱石みたいです)
蒸し暑き折、ご自愛のほど祈ります。/E
夏痩せた身体は風にはこばれて鳥居をくぐれば新しい街
返信削除なにか不思議な霊があるような歌ですね。この場所を京都の岩倉のように感じます、そこで見た鳥居。鳥居をくぐって秋の街に行ったら味覚も恋愛も神託もいいものがきっとあるでしょう。
>HaraTetsuya1さん
返信削除「不安定な詠い方の習作」、いわれてみるとその短歌にぴったりな表現のような気がします。歌全体の収まりの悪さがかなり気になるんですけど、今の段階ではこれ以上改善できないのでこのかたちで発表してみた感じです。
薔薇の花が付いている高さには幅があって面白いですよね。
絵葉書の歌も「習作」的な感じですね。こういうタイプの短歌をもっと上手く詠めるようになれるといいんですけど。
>小川良秀さん
返信削除その歌はある歌会に出したときには「歌の重心が分散していてどこを中心に読めば良いのかわからない」との評を頂いたんですけど、動機としては「鳥居」から作ったものなので、個人的には鳥居に注目して頂けて嬉しいです(作者の意思で作品の内容を制限できるものではないですが)。岩倉読み、面白いですね。あそこにも魅力的な鳥居があることを思い出しました。