2011年4月3日日曜日

ホームを抜けて

私たちは後退しなければならない。これはもうはっきりしている。今回の福島第一原子力発電所の事故で原発の危険性が暴かれ、化石燃料は確実に枯渇しようとしている今、根本的な対策は電力の需要そのものを抑えること以外にない。つまり経済的な後退だ。しかし、国債を大量に発行している日本にとって経済の停滞は政府の破綻を意味する。「原発なんて一基もなければいい」と多くの人が望んだところで、私たち日本人は、人間は、自分たちがつくりだした資本主義という思想によって、どうにも身動きができない状態に陥ってしまっているのだ。私は今回の事故は東京電力の責任がどうとかそんな小さな問題ではないと思う。日本人が、世界中の人間が、新しい思想を、世界を真剣に考えるときが来ていると思う。

薄闇のホームを抜けて無灯火の車両に淡き春の陽の満つ

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