短歌結社誌『塔』の9月号を読んだ。今月も秀歌選をつくってしまおうと思う。『塔』2012年9月号に掲載されているすべての短歌より5首選んだ。掲載順に記す。
1 サンドイッチのバターの塩気ほど良くてわけのわからぬ涙のにじむ 栗木京子
2 塗り残したところが淡い雲になりそれは若き日
3
4 乳色の路面電車がとおざかる立夏 とうふを無造作に切る 田村龍平
5 マタキット、キテクダサイは悪くないひびきだエビチリ甘すぎたけど 相原かろ
1にはわけのわからない抒情がある。2は、作者の若い日の絵という、そのままでは、小恥ずかしく、また読者にとってはかなりどうでもいい事柄を、緻密な描写のあとに置くことによって、瑞々しい感動に転換させている秀作。4は「立夏」と「とうふ」の間に立ち込める得も云えぬ緊張感を楽しみたい。
甘すぎたエビチリ…。
「良い短歌は結社の内に留まるべきではない」、熱いですな。
返信削除1 わけわからんくて笑えるけど、いいですね。
東京を旅行した時に短歌を詠んだので、2学期に京大で見てください。
東京旅行されたんですね。ぜひ拝見させて頂きたいです。
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