8月に詠んだ短歌をまとめておく。既にこのブログに公開した歌が4首、そうでないものが3首で、計7首。御感想を頂けると嬉しい。
飛行機
夏空をエクスクロスに切り裂いて太陽に近づく
黒髪を濡るるにまかせ霞ゆく糺の森にたたずめるひと
(夕立に髪を濡るるにまかせ行く少女を夏よあまねく奪へ 笹谷潤子『海ひめ山ひめ』)
あなたの空を目指して飛んだ僕たちの飛行機を納める格納庫
南京に朝はおとづれクラクションのけたたましくも鳴り初むる哉
南京の街を歩めば片隅に
南京の街を歩めば遠景は霞の奥に霞むビル群
南京の街を歩めば路地裏に干されし服の青・緑・青
さっき拝読して思ったんですが、3首目は不思議ですね。空のイメージが浮かんだ直後に、飛行機の模型を懐かしく、切なく眺めるような感覚が湧きおこります。しかし、それよりも下句の心象風景がおもしろいと思いました。掲出の御歌のように、歌っぽい言葉の中に「格納庫」とあるがいいですね。
返信削除リズムはわざとずらした様にされたんでしょうか。
ちゃんと言えなかったけれど、詠んでいただいて本当に嬉しかったです。ありがとうございます。大好きな歌になりました。
返信削除>晋冶さん
返信削除僕にしては雑多な要素を詰め込んだ歌なんで、それだけイメージして貰えると嬉しいです。
リズムについては、下の句の結句を「2・5」のリズムにする句跨りは一首目でもやってる最近のマイブームですけど、初句の字余りは仕様がないというか、自分でも良いリズムだとは思いません。
>匿名さん
返信削除気持ち悪がられるかなって思ってびびってたんですけど、喜んで貰えたなら良かったです。
国境問題で、中国と険悪な状態になっています。
返信削除あなた様には、すでに、帰国されたのでしょうか。
南京の街を歩めば路地裏に干されし服の青・緑・青
(現在の南京のイメージは、写真でしか分かりません。亡き父が、大陸に出征して、南京入城を果たした話を聴きました。大殺戮があったところとして。干されている青と緑の服に、わずかに、大都会・南京を垣間見たような思いが残ります)
現地にいる分にはデモは特に問題なかったです。一部の人間がやっているだけですから。
返信削除「南京大虐殺」の実態にについては専門家の間でも意見が分かれてるんでそもそも「大殺戮」があったのかどうかは微妙ですけどね。